2019年秋の講演会「安倍軍拡とAI兵器の危険性を問う」を開催


日時 2019年11月16日(土)13:30~17:00
会場 中央大学理工学部(後楽園キャンパス)5号館5133教室
主催 九条科学者の会・日本科学者会議 共催

日本科学者会議と九条科学者の会は11月16日(土)午後、中央大学理工学部で講演会「安倍軍拡のゆくえ」を共催、纐纈厚氏(明治大学)・「日米安保の現在を問う」、小金澤鋼一氏(東海大学)・「軍拡競争が助長する自律型兵器の開発と禁止運動の現状」の講演に約90名が集った。
 
 纐纈氏は、「安倍軍拡は虚妄の脅威論による捏造」と切り出し、自衛隊は「国体を守るための装置としての出自を持つ」と指摘したが、それは朝鮮戦争を機にに、おそらくは天皇とマッカーサーとの会談を経て、旧軍の幹部らとアメリカがあい通じて、警察予備隊として生まれ、新憲法下での「再軍備」と、単独講和と抱き合わせの安保条約とが、戦後の基本的な矛盾の起点をなしたと理解できる説明だった。氏は、「文民統制」というのは戦後のアメリカで軍の政治関与や軍産複合体への警戒などの中から調和的に理論化されたもので、「民主主義と軍事主義と併存は断固あり得ない。前者は自由・自治・自立、後者は同意・統合・管理が原理、これが統一的に成立するというのは絵空事で、実態は軍隊を認める理屈に使われている」と指摘。その上で、消費税増税、教育・研究予算削減の傍らで、対中・北朝鮮脅威を外部設定した年次5兆円超の大軍拡が、日本の国土、国民のためではなく、米軍戦略、日米安保のためになされることを告発し、「今こそ平和戦略が必要」と訴えた。

 ロボット研究者の小金澤氏は、無人攻撃機など人工知能AI搭載の自律型兵器の現状と機能を紹介し、問題性を説いた。中期防衛力整備計画では無人機部隊を新設し、相手のレーダーや通信機能を無力化する戦闘機能の装備を掲げ、相手の脅威点から離れて制御・応戦するスタンドオフ電子戦も想定しており、イージスアショア、F35戦闘機もその一環たり得ること、今年8月の国連で「殺人ロボット兵器」禁止に向けた議論で米国、ロシア、イスラエル、中国が国際人道法を盾に禁止に反対し、ジュネーブ条約と追加議定書の規範をAIが順守できるかが疑問であること、などを指摘した。併せて、AI関連技術開発企業(マイクロソフトやグーグル)で、社員が戦争への利用に反対する運動が起こっていることを紹介した。

 (松井 安俊・『日本科学者会議東京支部つうしん』(2019年12月発行)より転載)