東京院生九条の会

 

連絡先:

ウェブサイト: http://insei9.hp.infoseek.co.jp/index.html

   

◆結成の経過◆

200556月頃に院生有志数人ではじめた勉強会=「憲法を考える院生の会」がそもそもの発端です。同会で何度も勉強会をくり返すうちに、やがて何らかのかたちで改憲の問題性を告発し、社会に訴えていけるような運動を作っていきたい、という話になり、「東京院生九条の会」を立ち上げたのでした。そして、喧々諤々の議論の末、66日に現在のアピール文が完成、いよいよ船出と相成りました。アピール文にもあるように、「平和は学問の目的であり、また、条件である」というのが私たちの合い言葉(?)です。

 

◆組織構成◆

現役大学院生で構成される事務局が活動の中心を担います。代表世話人は特に定めていません。12ヶ月に1度の事務局会議は、事務局員の持ち回りでレジュメ担当者を決めて行っています。会計、議事録作成、ウェブサイト運営、会員管理などの担当者がいます。

 賛同人は、2009123日現在、院生を中心に124名(前年比+16名)。議論・交流用のメーリングリストには、95名(前年比+13名)が登録しています。

 

◆活動内容◆

活動としては、研究会と講演会、フィールドワーク、関連企画への参加などを行っています。研究会は2ヶ月に1回程度、講演会は半年に1回を目安に企画していました。が、この間事務局員の就職や進学、留学などのため、やや活動がペースダウンしています。もっとも、最近は新しい参加者なども増えてきたりしているので、あまりあせらず楽しみながらやっていけたら、と思っています。

活動としてはこのほかに、ウェブサイトでの意見表明(コラムの執筆)やニュースレターの発行、メーリングリストでの議論・交流なども行なっています。

 

☆研究会について

研究会は、本会の活動の軸になるもので、毎回アットホームかつ率直な意見の出し合いで盛り上がっています。内容としては、メンバー各自が自らの専門にそって、改憲問題に関わる研究発表を行ないます。参加に制限は設けず、広く社会一般に参加を呼びかけておりますので、これをお読みになっている方も是非お気軽にご参加いただければ、と思います。2007年までに計4回の研究会を行ってきたのですが、2008年も、5回目を327日に、第6回目を1216日に行いました(両方とも参加者は15人前後)。

5回目の研究会は考古学を専攻する院生の報告で、「日本列島における戦争の起源〜考古学的資料を用いた戦争概念へのアプローチ〜」と題するものでした。内容としては、「社会的産物」である戦争の起源を考古学的アプローチによって明らかにしようするもので、具体的には縄文時代と弥生時代の考古学資料の違い(殺傷人骨の数、集落の形成のされ方、武器の性能)などから、鉄をめぐる集団間の争いが戦争をひきおこす要因となっていく過程を分析するものでした。多様な分野を専攻する参加者を巻き込んで大いに議論が盛り上がりました。

6回目は、「アジアの未来のために〜言ってはならない・言わせてはならない〜」と題するもので、環境哲学を専攻する院生の報告でした。 加害-被害という関係が構造化しているなかで生み出された、「あなたたち日本人」、「韓国人」、「中国人」という憎悪の対象を一括りにして捉えてしまう 「絶対的な敵対の関係」を、現代における特にアジア諸国の人々と日本人との間の問題として報告者は提起しました。その上で、そうした「関係の絶対性」を克服する方法として田中彰氏のいう「小国主義」や、花崎皋平氏の「人間存在の低みにむかう」というスタンスなどが挙げられました。はじめての参加者の方も多く、懇親会も含めてとても有意義な時間が過ごすことができました。

 

☆フィールドワーク/関連イベントへの参加

フィールドワークとしては、20071223日に松代大本営に出かけました。関連イベントへの参加としては、「第7期市民意見広告運動」に参加したり、有志で「生かそう憲法 輝け9条 2008年5.3憲法集会&銀座パレード」に出かけたりしています。

 

☆講演会について

講演会は、著名な研究者や法律家をお招きし、改憲問題をテーマに講演していただくものです。これまでに、渡辺治氏、水島朝穂氏、猿田佐世氏、大日方純夫氏といった方々に講演していただきました。昨年は講演会を開催することができませんでしたが、今年はまた魅力的な講演会が開催できるよう、気合いを入れて頑張っていきたいと思います。

 

☆ウェブサイトとメールニュース、メーリングリストなど

 ウェブサイトには、本会のアピールや設立経過、活動報告が掲載されているほか、会員の持ち回りによるコラムが掲載されています。また、賛同フォームを通じて、すでにたくさんの方が賛同してくださっています。メールニュースは、会の活動についてコンパクトにまとめて希望者に配信するもので、次回研究会の案内やコラムの紹介などを行なっています。メーリングリストにはかなりの頻度で投稿があり、常にいろんな情報が飛び交い、議論がかわされています。

 

◆今後の活動計画◆

2009317日、一橋大学西キャンパス第2講義棟2Fの209教室にて、第7回目の研究会を開催します。テーマは、「「武士道」って何?」です。ふるってご参加下さい!